暮らしのヨハクコンシェルジュ
ー地域密着企業の株式会社笑まちー

【頭のゴミ排除の実例】会社員(社会人10年程度)田中さん(仮名)


30代の会社員、田中さんは、ずっと「何か新しいことを始めたい」と思っていました。

副業をしてみたい。
資格にも挑戦してみたい。
将来のために、今のうちから少しずつ動き出したい。

頭ではそう思っているのに、仕事が終わって家に帰ると、なぜか何もできませんでした。

特別に大きな悩みがあったわけではありません。
ただ、会社では小さなストレスが毎日のように積み重なっていました。

朝から上司の機嫌を気にする。
終わったと思った仕事に、細かい修正が入る。
同僚に頼まれた雑務を断れず、自分の仕事が後回しになる。
会議では言いたいことがあるのに、空気を読んで飲み込んでしまう。

一つひとつは、大したことではありません。

「これくらい、みんな我慢している」
「気にしすぎなのかもしれない」
田中さんも、そう自分に言い聞かせていました。

でも、その小さな我慢は、確実に頭の中に残っていました。

帰りの電車の中でも、上司のひと言を思い出す。
家に着いても、明日の仕事の段取りが頭から離れない。
夕飯を食べながらも、「あのメール、返信しておいた方がよかったかな」と考えてしまう。

気づけば、体は家に帰っているのに、頭の中はまだ会社にいるような状態でした。

机の上には、買ったまま開いていない資格の本。
スマホには、見ようと思って保存した副業の動画。
ノートには、「今年こそ始める」と書いた目標。

でも、いざ開こうとすると、心が動かないのです。

「今日は疲れたから、明日でいいか」

その繰り返しでした。

田中さんは、自分にはやる気がないのだと思っていました。
継続力がない、意志が弱い、だから新しいことができないのだと。

けれど本当は、やる気がないのではありませんでした。

毎日の小さなストレスや、気になっていることが、頭の容量を少しずつ奪っていたのです。

新しいことを始めるには、少しの余白が必要です。
考える余白、試す余白、失敗してもいいと思える余白。

田中さんには、その余白が残っていませんでした。

大きな問題ではなくても、気になっていることが積み重なると、人は前に進む力を失ってしまう。

新しい挑戦ができない理由は、怠けているからではなく、日々の小さなストレスで、心と頭がいっぱいになっているからかもしれません。

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